「最初に出会った和菓子が、その人の和菓子になっちゃうからね」
今回は東京 矢口渡にある和菓子店「みなもと」までお邪魔して、azuki編集部とあんこ好き有志が
「みなもと」の菓子職人でいらっしゃる岩崎 様にパリで開催された「小豆のアトリエ」のお話を伺いました。
今回で2回目になる「小豆のアトリエ」は北海道十勝の小豆生産者である森田農場様が、パリで日本の小豆をご紹介するために
開催されているイベントです。
このあんこが、その人の人生最初に出会ったあんこになるという重みを感じながらの
実演された岩崎様のお話でした。
現地で多くのパティシエやシェフが参加された「小豆のアトリエ」は
2時間半という短い時間での実演において、小豆を炊いて、あんこにして、どら焼きにまで仕立てて
提供され、小豆を味わって頂くイベントでした。
ところがやはり勝手が違い、小豆を羊羹にするには時間が足りず、饅頭にするには蒸し器が揃わずといことで、
どら焼きにしてはみたものの、ホットプレートの温度調節もままならず、水も硬水でなので軟水を準備したりとご提供にもご苦労があったようです。
日本から持って行っていたガスコンロとフライパンで一口サイズのどら焼きを焼かれたそうです。
現地に行ってみないと、分からないものですね。
日頃から岩崎様は、現地に行ってみること、経験すること、試して見ること、やりたいと思ったことは口に出しておっしゃることにしているそうです。
口に出さなければ欲しい気持ちは伝わらないし、ひょっとしたら聞けばあったかもしれないのに、
口にしなかったせいで手に入らなかったりするかもしれないよ。
日本人は遠慮しすぎなんじゃないだろうか?
岩崎様はそうやって、ご自身が経験を積まれると同時に、和菓子の経験を与える側として技術を積んでこられたのですね。
今回、岩崎様はパリのシェフやパティシエの方々に最高の小豆でつくるどら焼きで
おいしさを伝えられたことをうれしく感じられたそうです。
最高の小豆でつくるあんこの和菓子のおいしさを伝えられるのは、長年の経験と技量をお持ちの本物のの和菓子職人の方にしか
出来ません。
日本の和菓子はまだまだ、世界においしさを伝えきれてないように思います。
本物の小豆のおいしさを伝えられる岩崎様のような和菓子職人の方が、海外で実演してくださることによって
本物の小豆との出会いがひとつでも多く生まれることを願ってやみません。
岩崎様 貴重なお話をありがとうございました。
和菓子処 「みなもと」 facebook
森田農場(株式会社A-netファーム十勝)
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