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パリで 小豆のイベントが開催されました | Azuki - Red beans webmagazine

小豆と和菓子が主役のライフスタイルマガジン

パリで 小豆のイベントが開催されました

パリで 小豆のイベントが開催されました

北海道十勝の小豆農家、森田農場さんが、パリのレストランやサロンド・テのパティシエさんに自家農場産の小豆を使っていただけるよう、森田農場産小豆の使い方や特性をプレゼンテーションされるイベントが、2020年2月10日にパリで開催されました。

イベントに同行取材させていただいたので、イベントの様子をご報告します。

パリの和菓子事情

2019年から、森田農場産の小豆が、高級日本食材店NISHIKIDORIで卸や小売りで取り扱いが開始されました。

それまで、フランスで小豆を入手するには、EU圏外やフランス産の小豆のみが扱われていました。

生育条件に長けかつ生産技術の蓄積がある北海道産の、その中でも特に、条件の揃った同じ畑の小豆のみが製品として販売されているものはこれまで手に入りませんでした。なので、北海道十勝産の小豆というだけでも珍しいのに、北海道十勝の森田農場産の小豆がパリでも入手できるようになったことは、小豆に注目が集まっていることを表す、特筆すべきことです。

パリでは、映画『あん』のおかげで、どら焼きを知る人も多いですし、TORAYAパリ店や、パティスリー・トモだけでなく、大福餅のお店が新しく左岸に出来たり、OGATAという茶房が開店したりし、パリッ子に和菓子を食べていただける機会もますます増えてきています。

そんななか、小豆の中でも、単一農場産のため品質がそろっていて、早くに煮えやすく、味も濃いという、付加価値の高い小豆を扱っていただくことが、今後予想される和菓子のなかの差別化に有効に働くことを伝えるたいという主旨での、イベントでした。

実際の来場者はおよそ50人で、パティシエや、お料理教室の先生、マスコミ関係者でした。

イベントは4部構成でおこなわれました。

第一部 伝統的な和菓子の紹介

季節を味わう、日本の伝統的な和菓子の紹介を通じて、小豆の使い方を紹介するコーナーでした。

森田農場産の小豆の使い方として、日本の伝統的な和菓子をつくることで味がどれぐらい違うかをを提案するため、和菓子職人の岩崎健一さんが、プレゼンテーターとしてどら焼きと桜餅を作られました。

桜餅は、関西風と、関東風の2種類です。

また、小豆を一から炊き、おしるこに仕上げるまでの工程も披露されました。

第二部 小豆の栄養特性についての紹介

オンラインの画像を通じて、十勝産の小豆「きたろまん」の特性についての説明がライブでおこなわれました。

説明をして下さったのは加藤淳先生です。

小豆は、チョコレートと比べてカロリーが少ないことはよく知られていますが、それだけでなく、北海道十勝産のきたろまんはポリフェノールが他のあずきに比べて非常に高く、赤ワインに比べて10倍ものポリフェノール含有量があることが紹介されました。

また、 動物が小豆ポリフェノールを摂取した後には、コレステロール値が下がり、血糖値が急激に上昇しないなどの実験数値があることの紹介もされていました。

小豆を食べる事が、単純に日本の伝統食として美味しいというだけでなく、健康にも、美容にも良いというお話しに、会場参加者は熱心に聞き入っていました。

第三部 フランス料理で小豆をつかう提案

ここは、小豆を、料理として展開してご紹介くださるコーナーでした。

パーソナルシェフの、パスカル・シャボーさんが、3種類の品を披露くださりました。

一つは、小豆のサラダ。ただ単に小豆がはいっているだけでなく、小豆コロッケ入りのサラダにしてくださりました。

もう一つは、小豆ポタージュ。濃厚なポタージュに小豆の風味がしっかりのこっていて、何度もおかわりしたくなる味でした。

もう一つは、小豆タルト。甘くないタルトです。腹割れしていない形のきれいなゆで小豆がぎっしり詰まっていて、これまでみたことのないぐらい小豆タルトの断面が、とてもきれいでした。

パスカルさん は、ポリフェノールや美味しい成分がたくさん含まれている小豆を、いかに小豆らしさ残して美味しく食べるかに注目してお料理を提案してくださったそうです。

小豆を食べるには、料理は向かない。やっぱり砂糖を使って餡にするのが一番だと思っている、日本人の気持ちや考えを、軽々と超えた美味しい食事のご提案を頂き、目を見開かされました。

第四部は、小豆料理コンテスト

小豆をつかった料理コンテストの発表会です。

世界各国から集まった女性たちが料理人として活躍するミート・マイ・ママのみなさまに、今回小豆料理をご提案いただきました。

どれも美味しくて甲乙つけがたいお料理だった中で、コンテストで優勝されたのは、イタリアのママがご提案いただいた、ティラミスに小豆クリームをつかったデザートでした。

他のママたちがご提案くださった小豆料理も ご紹介しておきます。

スリランカ  小豆のスパイシー点心

エジプト  小豆ファラフェル(オリジナルソースをつけてたべる)

ブラジル  小豆ドック(パンにはさんでたべる)

モロッコ  小豆チョコケーキ

おわりに

舌の肥えているお客様への付加価値の高い食材として小豆を使っていただくご提案を、多方面からおこなったイベントでした。

プロの料理人が展開してくださった食べ方がとても斬新でした。

とくに、小豆を日常に扱わない食文化におられるにもかかわらず、豆の味を最高に引き出し、小豆がベストな状態はどんなものかを考えてご提案くださったパスカルさんや、そのお料理に出会えたことが、筆者にとって一番、驚き、そして、嬉しかったことでした。

パスカルさんは、アルデンテに扱える煮崩れしない小豆との出会いは大事だとおっしゃっていて、腹割れしないように小豆を炊いて料理に仕上げることにこだわったのだと、あとでおしえていただきました。

日本でも、小豆の豆の形や特徴を活かす菓子づくりの方法のなかに、小豆を腹割れさせないように炊く製法があります。

小豆を広げるためには、日本で食べる伝統的な和菓子という食べ方とともに、もっと小豆のアルデンテの茹で方そのものや、そしてアルデンテに茹でた小豆の使い方を提案していくことに特化する方法も、有効なんだと教えられたイベントでもありました。

イベント主催者様

森田農場

https://www.azukilife.com/

ABOUT THE AUTHOR

Azuki編集部編集長和田 美香
むくみやだるさで仕事も子育ても苦しかったとき、小豆玄米ごはんや、オリジナルの小豆シリアルを毎日食べることで、調子をとりもどす経験をする。もともと美容業界で働いていており、内面から輝く美容には、毎日の食も大切と実感していたことから、小豆のよさを世界の女性に伝える大使としてAzuki.tokyoの活動を始める。
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