小豆はとてもデリケートな作物です。
暖かい気候を好むのですが、小豆の有名どころは「丹波」「十勝」どちらも冷涼な場所ですね。
小豆の場合、全国の収穫量の8割以上が北海道産で、北海道産の3割以上が十勝産です。
なぜ十勝が小豆の産地なのでしょう?
昼夜の寒暖差が大きく、小豆の糖分が高くなる
小豆は昼間太陽の光を浴びて成長しながら養分をつくりだし、夜にその養分を糖分に換えて
蓄積していきます。
夜の気温が高いと、自分の成長に栄養分を使ってしまうので糖分がたまりません。
昼あたたかく、夜が冷涼であると、効率よく糖分をためていくことができるのです。
連作ができない作物で、4年以上土地をあけなければならないので、
広い面積がなければ採算がとれない
小豆は、同じ畑でつくり続けると落葉病などの病害虫が増え連作障害を起こします。
それを防ぐために、小豆→ジャガイモ→小麦→ビート→小豆、といった4年輪作を行います。
逆に言えば、小豆をつくるためにはその4倍の土地が必要、ということなんですね。
冷涼な気候のもとで育つと、タンニン(渋み)の含量が少なくなり、
風味がよくなる
タンニンの含量は、実が熟すときの日照時間によるとされています。
中国産の小豆に比べて、北海道産の小豆はタンニンの含量が低く、
渋みが抜けやすいというデータはあります。
また、北海道産は吸水力が良いため、できあがりのあんの重量が中国産では
小豆の1.8倍になるのに対し、北海道産は2.3倍以上になるとの調査結果もあります。
編集 岡田尚子
記事提供 森田農場(株式会社A-netファーム十勝) 森田里絵様
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