はじめに
「おいしさ」で比較すると、圧力鍋を使うよりも、ゆっくり時間をかけて土鍋などで、
煮込んだ方がもちろんおいしいです。
ただ、圧力鍋で煮た豆がおいしくないわけではなく、市販の豆の水煮などと比べると
格段においしいです。その点をご理解のうえ、「時間」と「おいしさ」のバランスを
うまくとって、賢く使いこなしてくださいね。
圧力鍋の選び方・・・圧力調節ができるもの、鍋が厚めのものを選びましょう。
豆を煮るには1気圧くらいまでの低圧タイプの方が失敗がないようです。
「煮たりない」より「煮えすぎた」方がとりかえしがつきません
・・・短めかな?と思うくらいで一旦火を止め、足りない場合は
再度加熱するようにしましょう。
加圧した後は自然冷却で・・・じっくりと余熱で豆の中まで火を通します。
「小豆」を煮る
小豆は小粒なのですぐに火がとおります。
ただ、外側だけ先に破れてしまって芯まで火を通すのは難しい。
低圧に調節できる鍋があればこしたことはありません。こしあんやおしるこなど、
多少皮が破れても問題ない場合から気楽に使ってみてください。
<材料> できあがり 煮小豆 約300g分
小豆 150g(約180cc) 水 3合
- 小豆はよく洗って圧力鍋に入れ、約3倍(3合)の水を加えて火にかける。
蒸気が出ておもりが回りはじめたらごく弱火にして約3~5分。
圧力調節できる鍋ならば、できるだけ低圧にする。火を止めたら自然放置する。 - 圧力鍋のふたが開くようになったらふたをあけて、柔らかさを見る。
ビックリ水として100ccくらいの冷水を加え、多少の煮えムラがある場合があるので
一旦よくかきまぜてから、ふたをとって再度弱火で加熱し、
全体的に好みの柔らかさになるまで煮る。
☆ 煮た小豆を使って・・・
小豆の福袋煮
油揚げに小豆を詰めて煮てみました。ヘルシーでボリュームのある健康メニューです。
小豆の代わりに黒大豆やいんげん豆でも作れます。
<材料> 4人分 煮小豆 150g(約1カップ) 小揚げ 4枚 人参 中1/2本
ごぼう 60g 卵 2個 酒 50cc だし汁 1カップ
しょうゆ 大さじ1.5 砂糖 大さじ1.5 塩 少々
- 小揚げは端を切り、袋状に開き熱湯をまわしかけて油抜きをする。
ごぼう・人参はささがきにする。 - ボールに卵を割りほぐし、水分をきった煮小豆を加え、ごぼう・人参も加えて混ぜる。
これを4等分にして小揚げに詰めて、口を楊枝でとめる。 - 鍋に酒を煮立て、だし、砂糖、しょうゆ、塩を加えて③を並べ入れて落し蓋をし、
中火で20分ほど煮含める。
小豆以外の豆を圧力鍋で煮る場合も
「大豆」を煮る
大豆や黒大豆は「煮すぎる」心配がないので、割と失敗なく圧力鍋で煮ることができます。
圧力鍋だと水に漬ける時間も短縮できます。毎日のお料理がスピードアップできますよ!
<材料> できあがり 煮大豆 約300g分
青大豆(または黒大豆) 150g(約1カップ) 水 3カップ
- 大豆はよく洗って約3倍(3カップ)のお湯に漬け、1~3時間程度置く。
豆が水を吸ってある程度しわがのびてくればOK。 - 漬け汁ごと圧力鍋に入れて火にかけ、蒸気が出ておもりが回りはじめたら
火を弱めて約7分
(味噌や豆腐作りなどすぐつぶれるくらい柔らかくしたい場合は9~10分)。
火を止めたら自然放置する。 - ふたが開くようになったら柔らかさを見る。
煮えムラがある場合があるので一旦よくかきまぜてから、ふたをとって
再度弱火で火を通し、全体的に好みの柔らかさになるまで煮る。
☆煮た大豆を使って・・・
大豆と鶏の煮物
定番のおかず。
長ねぎとしょうがの風味が決め手です。豆を煮た圧力鍋をそのまま使うとラクです。
肉は、鶏手羽先や胸肉、豚肉などにも替えられます。
<材料>4人分 煮大豆 300g 豆の煮汁 カップ2(なければだし汁)
鶏もも肉 300g 長ネギ 1/3本 しょうが 1かけ
油 大さじ1 酒 大さじ3 しょうゆ 大さじ3 砂糖 大さじ1
<つくり方>
- 長ネギは小口切り、しょうがは千切りにする。とりもも肉は一口大の大きさに切る。
- フライパンに油を入れて熱し、長ねぎとしょうがを焦がさないように炒め、
鶏もも肉をさらに加えてこんがりと焼き目をつける。 - なべに煮大豆と豆の煮汁(なければだし汁)、②の鶏肉と長ねぎ、しょうがを入れ、
酒と砂糖を加えて20分ほど煮る。さらにしょうゆを加え、煮汁が少なくなるまで煮含める。
「いんげん豆」を煮る
金時豆や虎豆などのいんげん豆は、皮が柔らかいためにあっという間に柔らかくなります。
油断すると豆が破れてしまいますので、ちょっと足りないかな?と思う程度で火を止めて、
余熱で柔らかくします。
もし煮たりない場合は、圧力鍋のふたをとってから弱火で煮るとすぐに柔らかくなります。
<材料> できあがり 煮豆 300g
いんげん豆(金時豆、虎豆など)150g(約1カップ) 水 3カップ
- いんげん豆はよく洗って約3倍(3カップ)のお湯に漬け、1時間程度置く。
豆が水を吸ってある程度しわがのびてくればOK。 - 漬け汁ごと圧力鍋に入れて火にかけ、蒸気が出ておもりが回りはじめたら
火を弱めて約5分。
圧力調節できる鍋ならば、できるだけ低圧にする。火を止めたら自然放置する。 - 圧力鍋のふたが開くようになったらふたをあけて、柔らかさを見る。
一旦よくかきまぜてから、ふたをとって再度弱火で火を通し、
全体的に好みの柔らかさになるまで煮る。
☆ 煮たいんげん豆を使って・・・
いんげん豆のマリネ
煮た豆100gをサラダ油大さじ2、酢大さじ1、塩・こしょう 少々を混ぜた
ドレッシング液に漬け込み、マリネにします。
肉料理の付け合せやサラダなどに加えるとおいしい!
編集 岡田尚子
記事提供 森田農場(株式会社A-netファーム十勝) 森田里絵様
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