子供の頃、母がお菓子を作ってくれるのを傍らからずっと眺めているのが好きでした。
母は手際よく生地を混ぜ合わせ、型に流して焼いたり蒸したりしてケーキや和菓子を作り、
そのおやつを食べることが私たち家族の日々の楽しみとなっていました。
とろっとした液体の生地がお菓子に生まれ変わっていく様子は、幼い私には魔法のように
そしてとても不思議なことに感じていたのを思い出します。
いま自分が母親になり、今度は私が台所でおやつを作り始めると息子がちょこちょこ覗きに
やってきます。
母もこんな気持ちでおやつを作ってくれていたのだと思うと、おやつを作る時間は母への
感謝とともに優しい気持ちにさせてくれます。
我が家でも定番のおやつ「どら焼き」ですが、今回は皮にほうじ茶を入れてみました。
ほうじ茶をすり鉢で擂ると何とも言えない香ばしい香りがしてきます。
ほうじ茶のティーパックの中身を出して使っても大丈夫です。
子供にはほうじ茶の苦みが少し気になるかなと思いましたが、餡子大好きな息子は出来立て
ほかほかのどら焼きに夢中で苦みも全く気にならなかったようです♪
<ほうじ茶のどら焼き 小さめ約5個分>
薄力粉 78g
ほうじ茶(すり鉢で擂ったもの) 2g
ベーキングパウダー 小さじ1
卵 1個
きび砂糖 50g
はちみつ 10g
みりん 大さじ1
米油(なたね油 太白ごま油でもOK)小さじ1
水 大さじ3
粒あん 120g
<作り方>
① ボウルに卵を溶きほぐし、きび砂糖を加えて泡立て器で混ぜる。
はちみつ、みりん、米油も加えて更に混ぜる。ひと通り混ざったら水も加えて混ぜる。
② 薄力粉、ほうじ茶(すり鉢で擂ったもの)、ベーキングパウダーをふるいにかけ
①に加え、へらで混ぜる。生地を冷蔵庫で30分ほど休ませる。
③ フライパンに薄く油を引いて中火で熱し、濡れ布巾に一度あてて少し温度を下げる。
今度は弱火にして生地を大さじ1ぐらいずつ丸く流して焼く。
④ 生地の表面に少し気泡が出てきたら裏返しさらに焼く。
(みりんと砂糖が入っているので焦げやすいです)
⑤ 焼きあがった生地の大きさが同じくらいのものを2枚1組にして間に
粒あんを挟みます。
⑥ 粒あんを挟んでからラップにくるんで少し置くと、皮とあんが馴染んできます。