あんぱんが好きなロンドン子です。
僕がアンパンを好きな理由は、2つあります。
ひとつは、便利だからです。
手で持っても、べたつかず、食べやすいです。
そして、どこのコンビニや売店でも置いてあって、探すのに困りません。
字が読めなくても、 パンコーナーのなかの形をみただけで、 これがあんぱんだ、とわかります。
もし、自分でみつけられなかったとしても、日本語ができない僕でも、店員さんにただ「あんぱんはどこですか」とさえ聞けば、かならずおしえてもらえます。
そのうえ、ビニール袋に入っているので、ポケットやかばんに入れても持ち運べる気軽さがあるからです。
もうひとつは、安心だからです。
日本であんぱんさえ知っていれば、まず安心なんです。
さしみや、すし以外の、僕が見知っておいしいと思う馴染みの日本食以外の、知らない食べ物が日本にはたくさんあります。
日本語がわからないから、いろいろ質問したり、パッケージの裏の食品成分表を読むことができません。
そんななかで、お腹が減ってすぐになにか食べたいときに、ローコレステロールで、僕にとってアレルギーがでない食べ物を探すときは、とにかくあんぱんなら大丈夫という安心感があるのです。
いま、日本とロンドンを、年に3度ほど往復する生活を送っています。
日本からロンドンにかえるとき、成田に向かう駅売店やコンビニ、空港で、あんぱんをいつも買っています。
59歳 医師 ロンドン在住イギリス人の男性
2016年10月11日 神奈川県相模原市内にてインタビュー
執筆 撮影 和田美香